このお酒を手に取ってくださったあなたへ
偶然の一致から始まったプロジェクト。
ラベルに込められた想いと、そこに至るまでの奇跡のような物語を、そっとお届けします。
きっかけは、たったひとつのSNSでの “つぶやき” でした。
はじまりは、Xでの一言。

「100年以内にお酒のラベルに写真使ってもらえるように目標立ててる。頑張るわっ」
2024年11月、空に青。さんのXに投稿されたその一言が、すべての始まりでした。
「ふと願望を口に出しただけ。 」
でもその声は、想像を越えて多くの人に届き、やがて零下 -REIKA-の大角(プロデューサー)の心を動かしました。
「星猫」制作を手がけた大角は、空に青。さんの投稿に偶然出会った瞬間をこう振り返ります。
大角「最初に見たのは、星空の下に咲くコスモス畑の写真でした。とにかく、美しいと思ったんです。 まるで、自分の原風景——幼少期にカリフォルニアの砂漠で見た、真っ白な星空を思い出しました」

美しい一枚の写真。そして、空に青。さんが発した何気ない言葉。 その偶然が、静かに、でも確かに、未来を動かしはじめました。


写真と心に響く言葉を紡ぐ、青の人。──空に青。という名前の意味
− 空に青。という名前の由来を教えていただけますか?
空に青。さん「何度も自身が海や青空の青さに救われてきたので、そんな青を、誰かに届けたい。そんな想いで付けました。」
− いつも、どのような想いで作品創りをされていますか?
空に青。さん「ただ写真と空が好きで、好きな時に撮って投稿してただけです。強いて言うなら好きな事をずっと続けています。」
続けてきたことの先に

空の写真。海の青。投稿に添えられた、短い言葉。
その一つひとつが、日常の中で人の心にそっと寄り添い、いつしか16万人以上のフォロワーに愛される存在となっていました。
アカウント開設時に掲げた「フォロワー10万人突破」という目標が叶った今。次に思い浮かべたのは、「私はお酒が好きだからお酒のラベルになりたいなあ」という新たな夢。
そして今、彼女の作品が、一本の日本酒のラベルになりました。
− 夢が叶った時、どんなお気持ちでしたか?
空に青。さん「まさか、本当にこんな形で届くとは思っていなかった。夢を口にしておきながら不思議な感覚だった事を覚えています。だからこそ、“叶えてもらう”だけじゃなく、 私も何か力になりたいと強く思ったんです」
実は2022年11月、零下 -REIKA-の運営会社であるさくら酒店の倉庫が火災により燃え落ちました。その出来事を綴った記事を見つけた 空に青。さんは、それでも立ち上がろうとする私たちの姿に共感してくださり、今後更なる発展をして欲しいという気持ちも伝えてくださいました。
「星猫 ~星降る夜に君想い~」その名前に宿るもの

− 「星猫 ~星降る夜に君想い~」という名前を思いついたきっかけや、込めた意味があれば教えてください。
空に青。さん「星と猫の作品だったので、『星猫』。
写真を撮ったとき、どこか遠くにいる誰かに届けばと願っていたので、『星降る夜に君想い』。 実は、アンケートで決まった名前なんです。
どちらの名前も同票で、じゃあ組み合わせてみようって。結果的に、とても気に入っています。これもまた縁なんだと思います」
− 夜。星。猫。 —— それぞれに、空に青。さんの中には意味がありますか?
空に青。さん「夜って、時にしんどくなることも多い時間でもある。だから、作品の中では少しでも明るく優しい夜にしたくて。星が見える夜は少しだけ心も上を向く事が多く、そんな気持ちになるのは自分や誰かも同じかもしれないと思いました。そしてその心の揺れを、あえて人ではなく“猫”に込めたんです」
まるで最初から決まっていたかのように自然に響いてくる『星猫 〜星降る夜に君想い〜』
見る人の記憶や感情をふわりと揺らす“星猫”という存在は、このように生まれました。
味と想いのマリアージュ。五感で選んだ、ひとしずくの世界

ラベルだけじゃない。 このお酒の“中身”も、星猫の世界観にふさわしい一本を選びたかった。
大角「酒蔵さんの候補はいくつか浮かびましたが、まず、“初心者の方や若い方にも飲みやすいお酒“というのがテーマの一つでしたので、寒紅梅酒造さんにお願いしました。7年前に入社して、初めて酒蔵見学させていただいた個人的にも大好きなお酒でもあります。」
寒紅梅さんからいただいたいくつかのサンプルをプロジェクトメンバー全員で利き酒をしました。
− どんなことを想い、何を大切にしながら、利き酒をされていましたか?
空に青。さん「利き酒をした事が無かったので、とても難しかったですが、飲んでくださる人の気持ちで選びたいと思いました。まずは、飲みやすく、気に入ってもらえるかどうか。 次に、ラベルと合うかどうか。そして最後に、自分だったらこのお酒をどう言葉にするか」
一方、大角プロデューサーも悩みに悩んだ。
プロとしての視点と、アーティストを輝かせるための視点。 感性を尊重する視点。
その交差点に、全員が納得の唯一無二の1本が決まりました。
大角「制作中に、世界で最も審査が厳しいと言われる、日本酒コンテスト『SAKE COMPETITION2025』で(寒紅梅酒造さんが)快挙を成し遂げられたのも、本当にタイミングがよく、おめでたく、そして誇りに感じています。」
つながる想い、広がる景色

販売開始の告知とともに、空に青。さんのもとには驚くほど多くの反響が届きました。
「日本酒初挑戦だけど買ったよ」「飲めないけど瓶が欲しくて」
大角「空に青。さんとは、実は、文字だけのやりとりでコラボ企画を進めてきました。文字でも気さくにやり取りができる方で、思ったよりもやりやすく、とても信頼できる方でした。 最初は、“コラボ酒のプロデュースをやってみたいけど、できるかな…“ という不安もありました。 でも今回、“一歩踏み出せば景色が変わる”ことを教えていただきました」
星猫に込めた、わたしたちの願い
「星猫」は、零下にとって初めてのオリジナル酒であり、初めてのコラボ酒です。
私たち零下 -REIKA-では、お客様が五感を使って“日常の中の余白”を味わえるような、上質な日本酒じかんを届けたいと願っています。
こうして新しい形のコラボを通じて、「日本酒ってこんなに優しくて、美味しいものなんだ」と、これまで日本酒に馴染みのなかった方にも感じていただけたら…。
そしてこの一歩が、業界全体の裾野を広げていくことにつながれば嬉しいです。
この一杯が、あなたのやさしい時間に


願いを言葉にした一人の発信者
その声に心を動かされたひとつの酒屋。
夢はきっと、叶えようとした人のもとへ、星のように降ってくる。
口に出すことで、応援者がひょっこりと現れるかもしれない。
この一杯が、あなたの夜を、少しだけやさしくできますように。
弥栄(いやさか)!
(※大和言葉の乾杯。「ますます栄える」「繁栄する」といった意味を持つ)
星猫 ~星降る夜に君想い~ 720ml「いちごのようなフルーティーな香り、爽やかなガス感が特徴的なお酒です。軽やかに飲める味わいなので、暑い夏でも食事の前半に、チーズやカルパッチョなどと一緒に気軽に飲んでいただけると良いかと思います。冬の間に搾ったお酒を4ヶ月以上マイナス5℃でじっくり熟成させたことでガス感の中にも丸みを帯びた甘味がほんのりと。」
ぜひ何度でも、空に青。さんの綺麗なラベルを楽しみながら、大切な人、会えない人、誰かを思いながら、飲んでいただけると嬉しいです。