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日本酒一合の量は何ミリリットル?単位やグラムでの数え方

日本酒一合の量は何ミリリットル?単位やグラムでの数え方

本記事では、日本酒を計る単位に使われる「合(ごう)」という単位について解説をしていきます。
一合の量を mlで換算するとともに、「合」以外の日本の伝統的なお酒の量の表し方をご紹介します。

日本酒一合に含まれるアルコール量などもあわせてご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

日本酒1合は180ml

日本酒一合の量

日本酒を量る際に使われる「合」を「ml」に換算すると180mlです。
1mlは1gなので、一合の重さは180gとも表すことができます。

また、サイズで考えると、一般的な缶コーヒーが一本あたり185〜190ml前後なので、日本酒一合とちょうど同じくらいの量です。

日本酒の単位「尺貫法」

日本酒の単位「尺貫法」

「合」という単位以外にも、「尺貫法(しゃっかんほう)」という、お酒を数える日本独自の方法がありますので、そちらも確認していきましょう。

升(しょう)

10合は「升(しょう)」で表すことができます。

例えば、一升瓶は「一升(=十合)」のお酒が入っていることを意味しています。つまり一合徳利10個分です。

一升を「ml」に換算すると「1,800ml」なので、2Lのペットボトルよりもやや少ない量をイメージしていただくとわかりやすいかもしれません。

斗(と)

10升はさらに単位が変わって「斗(と)」で表すことができます。

こちらは一斗(いっと)缶といった表現で耳にすることがあると思います。
一斗缶は一升瓶10本分、一合徳利100個分の容量。

一斗を「ml」や「L」に換算すると「18,000ml」「18L」です。

石(こく)

10斗は「石(こく)」という単位に変わります。

18Lの一斗缶10個分なので「180L」を意味します。

江戸時代に石高といって各藩の豊かさを表す単位としても使われていた石。
例えば、射美で名高い杉原酒造の年間の製造量約30石(25酒造年度)といった具合に、酒蔵の製造量を表す際には「石」が単位として使われています。

勺(しゃく)

最後は「合」よりも少ない量を表す単位。
それが、1合の1/10にあたる「勺(しゃく)」です。

一勺あたり18mlと非常に小さな量を表す単位ですが、一合の半分は「五勺」とは呼ばず「半合」と表されることが多いため、今では使われる機会があまりない単位です。

尺貫法の歴史

尺貫法は元々中国で用いられていた測量法。
日本では701年の「大宝律令」のなかで「尺・升・斗」が制定されました。

しかし、当時の単位は合が含まれていないなど基準が異なっており、現在と同じ尺貫法は1891年に公布された「度量衡法」で定められています。

その後1959年に改正された「計量法」で商取引では「ml」や「L」を使うよう定められたため、現在は目にする機会が少なくなりました。

日本酒のアルコール量を算出

日本酒のアルコール量を算出

ここからは、それぞれの量に対して含まれるアルコール量について解説します。

一合(180ml)では約21.6g

アルコール量は以下の計算式で算出することができます。

『お酒の量(ml)×(アルコール度数(%)÷100)×0.8』

一合あたりのアルコール量といっても、お酒自体のアルコール度数によってその値は変化しますが、日本酒の一般的なアルコール度数は15度前後なので、これを上の式に当てはめると、

『{180(ml)×15(%)÷100}×0.8=21.6(g)』
となります。

つまり、日本酒一合(180ml)あたりのアルコール量は約21.6gという計算です。

日本酒以外のアルコール量

ビールは平均的なアルコール度数が5%程度なので14.4g程度
ワインは平均的なアルコール度数が12%程度なので17.3g程度

のアルコールが一合あたりに含まれています。

あくまでも基準ではありますが、厚生労働省が基準飲酒量として定めている1日あたりの平均アルコール量は約20gとかなり少ない値ですが、これは日本酒一合あたりの量に該当します

日本酒1合のカロリーは190kcal

ちなみに、日本酒一合あたりのカロリーは約184〜191kcal程度。
焼酎一合あたりのカロリーは約371kcalなので、日本酒の方が大幅に低い値です。

しかし「焼酎は太りにくく日本酒は太りやすい」という話を聞いたことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

日本酒1合のアルコールが抜けるまでの時間

アルコールが抜けるまでの時間

こちらもあくまで目安ですが、体重60kg〜70kgの成人が1時間で処理できるアルコール量は約5gとされています。

従って日本酒一合を分解し排出するまでにはおよそ4時間が必要になるといえます。

ただしアルコールの分解スピードは個人差が大きく、睡眠時は速度が低下するので運転を控えている方などは多めに時間を見積もっておく必要があります。

まとめ

今回は、一合の量をはじめ、日本酒を計る際に使われる単位やアルコール量について解説いたしました。

日本酒の知識を正しく知っておくことで、より楽しい日本酒ライフを手に入れることができると考えています。

今後も零下では、日本酒に関するお役立ち情報をお伝えしていきます。

 

この記事の監修者

日本酒王子の写真

日本酒王子

近藤悠一

Sake Prince, Yuichi Kondo

・店舗のない日本酒専門店「さくら酒店」代表取締役社長
・YouTuber
・NHK文化センター・毎日文化センター日本酒講師

1980年、岐阜県大垣市生まれ。
金沢大学在学中、ニューヨーク州立大学バッファロー挍へ1年間派遣留学。 日本人としてのアイデンティティを強く感じさせられ、日本文化において最も好きな日本酒を専門とする酒屋になることを決意。
大学卒業後、商品先物取引業者での勤務や、日本酒専門店・山中酒の店での店長職を経て、2013年に「さくら酒店」を創業。
「日本酒王子」としてマリアージュのイベント企画開催、法人様向け営業、人事労務などを担当。利酒師合格経験あり。
これまで5000種類以上の日本酒を利き酒してきた実績を活かし、YouTubeチャンネル(登録者数5000人超)では、日常に寄り添ったおすすめの日本酒を「忖度なし」で紹介。
LINEオープンチャット「教えて!日本酒王子」の参加者は600人にのぼる。