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食中酒の役割や特徴

食中酒の役割や特徴について解説。食中酒におすすめの日本酒5選を紹介

本記事では、「食中酒」について解説をしていきます。

端的にいえば、食中酒は、普段の食事の美味しさを一層強める効果を持つお酒のことです。

今回は、食中酒の定義・特徴・メリットを詳しく解説。 また、食中酒に合う料理やおすすめの日本酒も合わせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。 

食中酒とは、食事と楽しむお酒のこと

食中酒とは、食事と楽しむお酒のこと食中酒とは、食事の最中に楽しむお酒のことです。

お寿司と一緒に日本酒を飲む・肉料理と一緒にワインを飲むといった風景をイメージして頂いたときに登場するお酒が食中酒にあたります。

同一の銘柄であっても、お酒単体で飲んでいれば食中酒とは言いません。 食中酒は、日本酒だけでなく焼酎・ビール・ワインとお酒全般に当てはまるものです。

料理とお酒のテイストを高め合うことができる

食中酒には、料理・お酒それぞれの美味しさを高め合う効果があり、料理と合わせてお酒を飲むことで、お酒の風味や味わいが一層豊かになります。 

悪酔いを防ぐこともできる

悪酔いは、アルコールが一気に体内に吸収され血中アルコール濃度が急上昇することで引き起こされる症状であり、主に胃が空っぽであるときに生じます。

最も簡単な対策は、お酒に合わせて食事を取ることで胃の仕事量を増やし、アルコールがゆっくりと吸収される体内環境へ整えること。つまり、食中酒を楽しむことで、アルコールの吸収速度は自然と遅くなります

食中酒に適した日本酒

食中酒に適した日本酒食中酒として適当な日本酒がどのようなものか、食中酒が担う役割と合わせて解説していきます。

料理の味を引き立ててくれる

料理の味わいを作り出す、旨味・苦味・甘味・塩味・酸味のいずれか、ないしは複数が際立つことによって料理の美味しさは強められます。 この、味を際立たせる効果が食中酒には見込まれます。

例えば、甘いお酒と塩味のあるチーズを組み合わせることで、チーズの塩味が引き立ちより美味しく感じられるというのが分かりやすい例です。

日本酒を飲むことでグレードアップする料理の美味しさを堪能するというのが日本酒の大きな醍醐味ともいえます。

日本酒そのものの味を引き立ててくれる

食中酒が料理の美味しさを引き立てるように、料理によって日本酒の美味しさが引き立つこともあります。

単体で飲むと酸味を強めに感じたお酒が、濃い味付けの料理と合わさることでキレの良いさっぱりとしたお酒として楽しめるというのが一例に挙がります。

食中酒としての飲み方が意識されている日本酒では、最初から料理の味を引き立てるのに適したテイスト作りがなされることも多く、料理を通じて日本酒の美味しさを見出すことは、食中酒ならではの面白さだと言えるでしょう。

食中酒の温度帯

お酒の各種銘柄にはそれぞれの味わいや香りを楽しむための適温があります。

より美味しく食事・お酒を楽しめるよう、好みの銘柄の最良な温度をみつけておくのもおすすめです。

合わせる料理に応じて、最適な食中酒を楽しみましょう。

食中酒に選ばれる日本酒の特徴

食中酒に選ばれる日本酒の特徴

純米系のお酒

食中酒に選ばれるお酒は、米・米麹・水を材料に造られている以下の3つが代表的です。
  • 純米酒
  • 純米吟醸酒
  • 純米大吟醸酒

これらのお米以外のものがほぼ含まれないお酒で、米本来の甘味や旨味がぎゅっと詰まっています。

お米は魚や肉との相性が良く、お料理の美味しさをうまく引き立たせててくれるという点は、お酒でも変わりません。

香りが穏やか

香りが穏やかであるというのも特徴の一つです。

料理の味わいを堪能するのに支障が出ず、食事によく馴染むというのがその一因に挙げられます。

一方で香りが華やかで印象的なお酒は、食中酒よりも単体で飲むのにおすすめです。

食中酒を選ぶ際には、香りについても考慮してみてください。

日本酒との相性が良い食

日本酒との相性が良い食幅広い食事と親和性の高い日本酒ですが、より良い食べ合わせの例をご紹介します。

昔ながらのおつまみ

昔ながらのおつまみとは、スルメ・鮭とば・枝豆・塩辛などが挙げられます。

これらと日本酒の相性は抜群。共通点は、塩味が感じられることです。

日本酒はさまざまな味によって構成されますが、唯一塩味だけは日本酒の味に含まれません。

そのため、塩味を食事で補うことにより味のバランスが整い、美味しさを強く感じることができます。

また、昔ながらのおつまみは歯ごたえのあるものが多いため、お酒のペースも緩まりゆったりと日本酒を楽しむことができるでしょう。

原材料

ペアリングの際に、「共通する味」と「日本酒にしかない味」のそれぞれが存在する組み合わせを選ぶことで、相性がよいとされることが多くあります。

例えば、グラタンは日本酒との相性がぴったり。

グラタンのホワイトソースやチーズから感じられる甘味・旨味のある濃厚な味わいは、日本酒で味わえるふくよかな米の甘味・旨味と調和します。

一方で、日本酒の持つ淡麗さや酸味をグラタンは持ち合わせないため、日本酒のキレのある味わいやスッキリとした飲み口が活かされます。

日本酒の持つ酸味・辛みが上手く活きそうな食事との組み合わせが一つのポイントです。

究極の食中酒「伯楽星」のおすすめ5選

 「伯楽星」は、新澤醸造店(宮城県)の醸す日本酒で、「究極の食中酒」がコンセプトです。

敢えて糖度を低めに設定することで、料理の味を引き立てながら飲み飽きないお酒として、日本酒ファンからの絶大な支持を集めています。 

伯楽星 純米吟醸

伯楽星 純米吟醸

究極の食中酒を最も鮮やかに体現する1本。

糖度や香りが抑えられた造り・ほのかな渋みは、料理と合わさることで格別な美味しさを堪能することができます。

地元が誇る酒米・蔵の花を使用し、滑らかな口当たりながら爽やかな味わいへと仕立てられました。

精米歩合:55%

伯楽星 純米大吟醸: JAL国際線・ファーストクラスに搭載

伯楽星 純米大吟醸まるみのあるふくよかな味わいが特徴の酒米・雄町を使って仕上げられました。

米本来の旨味を感じられる作りでありながらキレのある後口は、まさに食事との食べ合わせにぴったり。

フレッシュな飲み心地でスイスイと杯が進むこの一本は、和洋中と幅広い食事と合わせて楽しめる万能なお酒です。

精米歩合:40%

伯楽星 特別純米:全米日本酒鑑評会2021 金賞

伯楽星 特別純米伯楽星の中でも冷酒・燗付けの両方が楽しめるバランスの良い1本。

山田錦を用いて造られており、シャープな飲み心地ながら米の旨味を感じることができます。

キレのある後味でさっぱりと飲むことができ、肉料理や鍋料理との相性もばっちり。 四季や料理に応じて、さまざまに楽しめる品です。

精米歩合:60%

伯楽星 純米大吟醸 東条秋津山田錦

伯楽星 純米大吟醸 東条秋津山田錦山田錦の原産地・兵庫県の中でも特A地区と呼ばれる東条エリア。 その中でも更に産地を限定し、最高ランクと呼ばれる秋津地区の山田錦(特上米)だけを使用。

自社精米で29%まで磨きあげた透明度の高いその液体は、バナナやメロン、いちごを想わせる上品な果実香に包まれ、 ふくよかで柔らかい甘みがグラマラスな曲線美を描いては、すっと消えるはかなさが官能的。

上質な材料と技術を感じられる、贅沢な1本です。 冷蔵庫でよく冷やしてから、ワイングラスで食事の前半にお楽しみください。

精米歩合:29%

伯楽星 純米大吟醸 ひかり

伯楽星 純米大吟醸 東条秋津山田錦 伯楽星シリーズ最高の逸品。

バナナを思わせる芳醇な香りと調和のとれた酸味・旨味を存分に楽しむことができます。

味わいの締め括りは、伯楽星の持ち味とも言うべきキレの良さ。 身体の中に溶け込むようにスッと消え、綺麗な余韻を残します。

お酒のみならずパッケージも繊細で美しい仕上がりとなっているため、贈答用にもおすすめです。

精米歩合:15%

まとめ

食中酒としての日本酒についてさまざまな観点からご紹介しました。

さまざまな日本酒は食中酒として愛されていますが、その言葉自体をも普及させた新澤醸造店さんのコンセプトづくりは脱帽です。

多くのファンを持つ、究極の食中酒「伯楽星」シリーズ。
まだ飲まれたことないという方も、ぜひこれを機会に試してみてはいかがでしょうか。

この記事の監修者

日本酒王子の写真

日本酒王子

近藤悠一

Sake Prince, Yuichi Kondo

・店舗のない日本酒専門店「さくら酒店」代表取締役社長
・YouTuber
・NHK文化センター・毎日文化センター日本酒講師

1980年、岐阜県大垣市生まれ。
金沢大学在学中、ニューヨーク州立大学バッファロー挍へ1年間派遣留学。 日本人としてのアイデンティティを強く感じさせられ、日本文化において最も好きな日本酒を専門とする酒屋になることを決意。
大学卒業後、商品先物取引業者での勤務や、日本酒専門店・山中酒の店での店長職を経て、2013年に「さくら酒店」を創業。
「日本酒王子」としてマリアージュのイベント企画開催、法人様向け営業、人事労務などを担当。利酒師合格経験あり。
これまで5000種類以上の日本酒を利き酒してきた実績を活かし、YouTubeチャンネル(登録者数5000人超)では、日常に寄り添ったおすすめの日本酒を「忖度なし」で紹介。
LINEオープンチャット「教えて!日本酒王子」の参加者は600人にのぼる。