熱々の鍋料理と日本酒は相性抜群です。
日本酒にも鍋料理にも豊富にアミノ酸が含まれているため一緒にいただくことで相乗効果が生まれ、より一層美味しく感じられます。
燗酒にしたり、鍋の出汁割りにしたりすることもでき、多様な楽しみ方ができるのも日本酒ならでは。
そこで、本記事では、鍋によく合う日本酒の選び方をご紹介しつつ、鍋の種類別におすすめの日本酒10選をご紹介します。
熱々の鍋と一緒に最高の日本酒をぜひお召し上がりください。
お鍋に合う日本酒の選び方
日本酒の選び方のポイントについて
- 鍋の出汁や食材で選ぶ
- 日本酒の4タイプの特徴に合わせる
の2つの観点から解説していきます。
鍋の出汁や食材で選ぶ
鍋料理は種類豊富なため出汁や食材も様々です。
出汁が辛いものや塩味が強いものはさっぱりとした日本酒がよく合います。一方で、旨みのある鍋は純米など旨みを感じられる日本酒と一緒にいただくのがおすすめです。
食材で選ぶ場合は、
- 魚介:辛口の日本酒
- 野菜:純米吟醸
- 練り物:純米酒
がよく合います。
出汁や食材に合うものを考えるとペアリングがしやすくなるでしょう。
日本酒の4タイプの特徴に合わせる
日本酒を4タイプに分類し、それぞれに合うお料理の特徴をご紹介します。
- 薫酒:フルーティな香りとすっきりとした飲み口が特徴的なお酒。吟醸酒や大吟醸酒などが薫酒に分類され、素材の味わいを活かした料理によく合います。
- 爽酒:本醸造酒や生酒など、香りは比較的控えめでさわやかな味わいの日本酒。 ほんのり甘みのある料理など、薄めの優しい味わいの料理にぴったりです。
- 醇酒:日本酒の原料である米の旨みを感じられるお酒。濃厚な味わいが特徴的なため、肉料理やチーズ料理などコクがあり味が濃い料理とよく合います。
- 熟種:芳醇な香りと深みが特徴的なお酒。力強い味わいで、脂の多い肉料理や味の濃い料理などと相性がよいです。
お鍋に合うおすすめの日本酒10選
お鍋料理に合う日本酒を厳選して、10点ご紹介します。群馬泉 淡緑(うすみどり) 山廃純米吟醸 <醤油ベースの鍋と相性抜群>
群馬泉 淡緑 山廃純米吟醸は地元で育てられた酒米「若水」と酵母「群馬2号」を使った山廃造りで醸された限定品。
フランス人ソムリエによる日本酒コンペティション「Kura Master2017」でプラチナ賞を受賞した1本です。
やわらかな吟醸香と酸のアクセントが特長的な日本酒で、野菜たっぷりの醤油ベースの鍋などとよく合います。
- 群馬県
- 精米歩合:50%
- おすすめの温度帯:15℃、40-50℃、65-70℃
- おすすめの鍋:野菜たっぷりの醤油ベースの鍋
伯楽星(はくらくせい) 特別純米 <魚介系の鍋と相性抜群>
香りや甘みを極力抑えて醸され、料理の香りや旨みを邪魔しないため料理と合わせやすい1本。
すっきりとした味わいの中にも酒米のうまみが感じられます。 石狩鍋等の魚介系の鍋と非常に相性がよいです。
- 宮城県
- 精米歩合:60%
- おすすめの温度帯:冷酒10℃前後、燗酒50℃前後
- おすすめの鍋:石狩鍋等の魚介系の鍋
七田(しちだ) 純米 山田錦 七割五分磨き <濃い味の鍋と相性抜群>
米の個性が十分に出された75%精米の純米酒。
米を磨かなくとも磨かれた味にするというコンセプトのもと醸された七田 純米は葡萄のような香りと後切れのよさが特長的です。
飲みごたえのある仕上がりで、もつ鍋などの味の濃い鍋料理と相性がよいです。
- 佐賀県
- 精米歩合:75%
- おすすめの温度帯:冷酒12℃前後、燗酒50℃前後
- おすすめの鍋:もつ鍋などの味の濃い鍋料理
竹雀(たけすずめ) 生もと純米 岐阜県産山田錦 <味噌ベースの鍋と相性抜群>
料理と支え合うような日本酒を目指し、地元産の酒米を使用して酵母無添加による生もと造りで醸されたお酒。
適度な枯れ具合と凝縮感のあるカカオ系の旨みが力強い仕上がりとなっています。
ほうとうや土手鍋、ちゃんこ鍋などの味噌ベースの鍋とよく合います。
- 岐阜県
- 精米歩合:70%
- おすすめの温度帯:冷酒15℃前後、燗酒55℃前後
- おすすめの鍋:ほうとうや土手鍋、ちゃんこ鍋などの味噌ベースの鍋
七本鎗(しちほんやり) 純米 玉栄60 <鴨鍋、ボタン鍋と相性抜群>
地元の酒米「玉栄(たまさかえ)」と14合酵母を使用したシャープでドライな日本酒。
ナッツ系のクラシックスタイルの香りが特徴的で、冷酒でも燗酒でもおいしくいただける食中酒となっています。
鴨鍋やボタン鍋などと相性がよく、温かい鍋と一緒にぜひ燗酒にして召し上がってみてください。
- 滋賀県
- 精米歩合:60%
- おすすめの温度帯: 常温(15~20℃)、50℃前後
- おすすめの鍋:鴨鍋やボタン鍋
七賢(しちけん) 絹の味 純米大吟醸 <しゃぶしゃぶと相性抜群>
精米歩合が47%と低めで、すっきりと爽やかな口当たりが特長的な純米大吟醸。
大吟醸特有のフルーティな香りは控えめで、上品な華やかさが感じられます。
料理を引き立てるため食中酒としておすすめの1本で、しゃぶしゃぶなどの鍋料理によく合います。
- 山梨県
- 精米歩合:47%
- おすすめの温度帯:冷酒5~15℃前後、常温20℃程度
- おすすめの鍋:しゃぶしゃぶなどの鍋料理
會津宮泉(あいづみやいずみ) 純米酒 <ポトフと相性抜群>
旨みと酸味のバランスが絶妙で、スパッと切れる後味が特長的な1本。
米の旨みが存分に楽しめる純米酒で、冷酒にしていただくのがおすすめです。
野菜がたくさん入ったポトフのような鍋とぜひお召し上がりください。
- 福島県
- 精米歩合:60%
- おすすめの温度帯:冷酒
- おすすめの鍋:野菜がたくさん入ったポトフのような鍋
満寿泉(ますいずみ) しぼりたて新酒 <みぞれ鍋と相性抜群>
とろっとした濃厚な風味が特長の生酒。
アルコール度数は19%と高めで、華やかな香りとフレッシュさが魅力的な1本です。
みぞれ鍋などのさっぱりとした鍋とよく合います。
- 富山県
- 精米歩合:60%
- おすすめの温度帯: 冷酒 10~15℃前後
- おすすめの鍋:みぞれ鍋などのさっぱりとした鍋
ゆきの美人 純米大吟醸 <きりたんぽ鍋と相性抜群>
控えめな香りと柔らかな甘みが特長の純米大吟醸で、飽きのこない1本。
秋田の小さな酒造で造られたフレッシュな食中酒を秋田の郷土料理であるきりたんぽ鍋と一緒に味わってみてはいかがでしょうか。
東北の地を活かし低温管理できる設備を整えているため、新酒を年中醸造することが可能となっています。
- 秋田県
- 精米歩合:45%
- おすすめの温度帯: 冷酒 5~10℃前後
- おすすめの鍋:きりたんぽ鍋
上善如水(じょうぜんみずのごとし) 純米吟醸 <すき焼き、豆乳鍋と相性抜群>
名前の通りするりと喉の奥へ落ちていくシンプルな日本酒で、日本酒初心者の方にもおすすめできる飲みやすい仕上がりです。
もつ鍋などと合わせると鍋の旨みと日本酒の甘みがマッチし、より美味しく感じられます。
すき焼きや豆乳鍋などの甘みがある鍋とも相性抜群です。
- 新潟県
- 精米歩合:55%
- おすすめの温度帯: 冷酒
- おすすめの鍋:すき焼きや豆乳鍋などの甘みがある鍋
まとめ
鍋料理にはたくさんの種類があり、それぞれによく合う日本酒があります。鍋の味や具材に合うものや、日本酒の4つのタイプを考慮して選ぶのがおすすめです。
迷ったら、ぜひ今回ご紹介した日本酒の中からセレクトしてみてください。
熱々の鍋と日本酒ペアリングをぜひお楽しみください。